日本葬送文化学会

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月から来年3月まで当学会は研究部会を発足し来年1年間、何を行うかを発表します。
学会としては今まで研究会の功績も入れると本を2冊出して来ました。これの後続編を考えております。
今回の発表は「火葬部会」。今後のテーマ、研究方向を示します。

2月定例会=部会発表会


平成22年2月18日
日本葬送文化学会 2月定例会 火葬部会 方針発表
火葬部会メンバー(敬称略)
発 表 者: 部会長 (株)誠行社 野崎二三子氏 以下4名
場  所: 東京文化会館 4階中会議室2


はじめに
葬儀ビジネスは葬儀社を中心に、それをサポートする様々な付帯業者とともに構成されています。
そして葬儀そのものだけでなく、葬儀以前もしくは葬儀後における物的・法的・精神的なものを含めて営利・非営利に拘わらず、様々な活動が葬儀環境を取り巻いています。葬儀サポート部会では構成人数が少ないうえ、それぞれの職業も当然職種が異なるわけですから、その立場から見た葬儀と言うことで、あえて統一性を考えず、自由な研究発表と言うことを考えています。

当日は4名ほどの発表を予定していますが、それぞれの分野での専門的知識を披露して頂けると思いますので、ご期待の上よろしくご出席のほどお願いいたします。

今回は火葬部会。火葬場を経営する社長、火葬場を設計する一級建築士、火葬炉を開発する会社、それを研究する人からの発表です。
火葬業務に携わる人たちの経験と知識に基づいたものを記録し、現在の火葬場像を明らかにして行くことを目的としている。「火葬場や火葬の変遷」と言う視点から発表を行うこととした。


部会発表概要

火葬部会では、火葬及び火葬場の変遷を再検討することを部会の課題としている。火葬や火葬場の変遷といっても、その先行研究は、建築学や社会学等の分野で膨大な研究の蓄積がある。また、火葬をされる人間や火葬場に行く遺族側の視点にたった研究は膨大にある。しかし、火葬場業務に携わる人たちについての火葬場観について言及しているものは、少ない傾向がある。そこで、本部会では、火葬に携わってきた人間が、自身の経験から火葬場の変遷を捉えてみるということを試みとして、火葬場が地域に受け入れられた経緯とその運営に対する事業活動の変化について、運営、技術、事業活動の立場から部会発表を行った。

発表者は、誠行社の野崎二三子氏、富士建設工業株式会社の木村庄一氏、鑽設計の杉山昌司氏だった。野崎氏は、誠行社の社史および、誠行社が今後対応しなければならない火葬場運営の課題について言及した。木村氏は、火葬場で使用される燃料を中心に、火葬技術がどのような変遷をたどったかということを明らかにした。また、行政から火葬場の業務委託を受けた経緯についても、あわせて発表を行った。杉山氏は、戸田斎場の地域的条件に着目し、民営の火葬場がどのように事業活動を展開してきたのかという点を中心に発表した。

 


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