日本葬送文化学会

日時:平成15年6月24日火 午後6時30分より

                                      於:東京文化会館 4F 中会議室No.2

6 月 懇談  ・ 拡大理事会

 

議題「本年度活動テーマ 葬送文化の衣食住についてアンケート調査票のためのディスカッション」

「 旧き時代より連綿と続く葬送にかかわる衣・食・住の風習・慣習が現在どのように伝わり、残されて、また行われているか 」を各地方の関係各位に伺い、アンケート形式で調査へのご協力をお願いする。その目的は、現在行われている葬送施行において、それぞれの地域に埋没する古くからの特異な慣例やしきたりを発掘し、そのご報告を頂くことで、それらを然るべき研究者と共に検証して行うと考える。また、調査結果の発表方法につきましては、当学会の会報に集計結果と各地域習慣の相違点を表出して今後の課題とさせていただく。

“衣”の問題で、亡くなった人に白い着物でないといけないのか。などという疑問はいくらでも出てくる。そういうのを老舗の葬儀社に投げかければ、返ってくるものがあると思う。

昔は着物に“香”を炊き込み臭いを消すこともあった。

どういうところを狙うかをはっきりすれば、アンケートを出すところも絞り込める。

アンケートは葬祭業者でなくても、どういうところに興味を持っているかも分かるので、会員全員に出す。

調査をするならば、アンケートの結果を誰かが責任者としてまとめ、検証結果の論文形式などが必要であると思う。何しろ調査しっぱなしにはしないようにということ。

設問に対して答えていただいたことは、数値的な発表を今度の会報発行で、とりまとまる。

調査回収の数を重要視するより、いろいろな土地柄を見るようにし、“面”ではなく“点”で調べていく。

具体的には、全葬連、老舗の葬祭業者を対象にして行う。また、会員の中から、紹介してもらう。

民族学会から、そういう内容は出ている。

県庁所在地では、かわり映えしたものはなく、あまり面白いものはないと思う。かえって郡部の方が面白い。

県庁所在地の葬儀社と地方の葬儀社を比べても、面白いと思う。

基本的には郵送でアンケート調査を送り、FAXで返信してもらう。

着払いの封筒を使ってはどうか?学会などのアンケートはそうであるので。

でも20円の手数料がとられてしまう。

アンケート内容の確認

返信者には会社名、記入者名、住所電話番号を、きちんと明記してもらう。

問1(1)3の部分は「そんな習慣はない」という言い方ではなく「そのような習慣はない」にした方が良い。4を付け加え「分からない」という項目も入れる。

(2)明治、大正、昭和は一つにくくってはどうだろう。、“戦前・戦後・ごく最近・分からない”に分けてはどうだ。

その前に話の筋からして、設問の順番を変えた方が良い。

遺族の喪服と捉えた部分と死者に対しての着る服というように考えたので。入替える必要があるところは、入替えても良い。

問1「喪服の色についてお尋ねします」にする。

問2の返事も“戦前・戦後・ごく最近・分からない”にする。

問4では、きちんとした漢字にした方が良い。例えば“きゃ半”とか。また、選択枠に“六道銭”も追加する。

雑誌関係では問5のような質問をするときは以下の通りにし、穴埋めにする。その方が分かりやすいと思う。

  戦  前 戦  後 最  近
親    族      
会 葬 者      

問6の「葬儀の参列者にナマモノ(刺身)を提供することがありますか。」の部分で、前の設問と重複しているので、参列者を葬儀の会葬者に変えた方が良いのではないか?

問7においては“葬儀時”を“葬送の場面で”にする。

問8においては“参列者”ではなく“会葬者”にする。

“黒飯”とは黒豆ご飯や味付けご飯を言う。

“葬送の場面で”というところを強調しないといつの時に食べる料理か分からないのではないか。“誰が”“いつ”ということの明白さがほしい。

問10においては、御社の地域柄という設問なので、宗教的な呼称ははずした方が良いのではないか。

宗教的というよりもあくまでも、習俗的にという考えではどうだろうか。

問12では、「供えますか」よりも「作りますか」にしたら、どうだろうか。

問15を先にもってきて、その次に問13の方が良いのでは。

問15“安置室”という言い方ではなく、“霊安室”に統一した方が良い。

全葬連に天野会長より話を通す。