日本葬送文化学会 「韓国研修旅行報告会」 

参加者の集合写真

石造りの民営斎場

ハイエース型霊柩車

土饅頭の墓

石造りの民営斎場

 

ソウル市火葬場

土饅頭の墓

12面の墓

ソウル市の市営霊園

現代病院内の斎場

韓国祈祷院(プロテスタントの礼拝所)

[写真終わり]

 
平成13年12月13日 千代田万世会館

[参加者よりの報告]

小口
現代(ヒュンダイ)病院の霊安室が印象的
病院内の霊安室が葬祭式場となる
3階と4階、そして6階はVIP用である
30年くらい前から、病院内で葬儀を行うことが一般的になってきた
入院者は35%の利用、65%は病院外よりの利用である
親族は黄色い頭巾に、黄色い脚絆
静かに式を執り行っており、泣いたりはしていなかった


福田
儒教、仏教という点では、日本と韓国は共通
日本は仏教色が強い
韓国は儒教が強く出たというのが特色
フューネラルビジネス2月号に特集予定


杉浦
5割が道教仏教
坊さんは来たり来なかったり習俗的なもの
人口の2割がソウルに集中土地不足で墓の形態が変ってきた
韓国の墓は本来、土饅頭だが、日本的な石の墓も増えてきた
斎場には花札が貸出で置いてあり、通夜を夜明かしするために遊んでいる


荒木
霊柩車はハイエースクラスの搬送車を霊柩車として使っている
親族関係者が3日間時間を限定せずに和気あいあいと賑やかにする


二村
韓国はいま大きな変化を迎えている
火葬率は上がったが反対意見が多い(特に儒教キリスト教より)
火葬は官主導で推進した
遺体に対する忌避感が強い
安置してからの死装束に思い入れがつよい
同様にやり方儀礼について思い入れが強い


杉山
日本人は大変だからといって、家族葬として内密にやろうとする
家族だけのための葬儀でないのに日本人はなぜ葬儀を避けるのか
親類、友人、知人も参加する権利がある
また、故人のためでもある

民営式場
小さな祭祀室があるだけだった
石の産出国だけあって、綺麗な石造り、大理石をたっぷり使っている
病院と違って人気があるそうだ

ソウル市立火葬場
古い炉と新しい炉がある古いほうは大阪の「じっぽう社」製
新しい方は韓国製
炉前には人は入れない(瑞江方式)
電気集塵器の前にサイクロンがついている
日本はついていないケースが多いが装着が望ましい
日本はバグフィルターが良いとされている

市立の納骨堂
大きな土饅頭の形をしていて
側面が12面あり、それぞれにカロート入口がある

祈祷院
北朝鮮から逃げた人や悩みのある人が10日間くらいこもる
院長はかつて日本人だった
棺はまだムクの土葬用を使っている(火葬するにもかかわらず)
数珠、聖書を入れて納棺する

2001年に火葬埋葬に関する法令集が出て、それを入手
火葬場や墓地は公営でやるべきだというような内容


[意見質問]

天野
台湾では彫刻のカバーの中にベニヤの棺を入れている
「祝祭」という韓国映画で葬儀のようすがよく描写されている
野崎(誠行社)
かつて当社の斎場で韓国の方の葬儀を取り扱ったことがある
親族の近親度に応じて帽子の色や形が違うというのを見聞した


オブザーバーの韓国の女性
近親度によって色形を変えるのは知らないと発言

[その他]

映画祝祭の参考ページがあります。

CINEMASCAPE 淀川長治の新シネマトーク
(参考ページはクリックで表示されます)

左の写真は二村氏のご協力です。クリックにより拡大します。

月刊フューネラルビジネス2002年2月号 特集「韓国の最新葬儀事情レポート」にこの旅行のことが詳しく紹介されています。

[以上]


(報告 勝山)