日本葬送文化学会は葬送に関わるすべての事象の研究を目的に設立されました。

日本葬送文化学会

ニュースリリース

7月定例会報告 座談会「東京圏における新型コロナウィルス感染遺体の現場対応」

2020.08.14

2020年7月定例会

座談会「東京圏における新型コロナウィルス感染遺体の現場対応」

日時:2020/07/30(木曜日)18:00~20:00
会場:Zoomによるオンライン開催
講師:川田 明氏(川田企画・オフィスK) 吉澤 隆(吉澤企画)
進行:福田 充
出席人数:22名

新型コロナウィルスの影響で、6月の総会を初めてZoomによるオンラインで開催いたしました。総会後初めての定例会となりますが、感染拡大の状況下のため引き続きオンラインで開催し、遠方からも参加いただきました。下記に定例会の内容をまとめました。当日の動画は会員限定でご覧になれます。(会員ページにてご案内しています)

新型コロナウィルスの感染拡大が終息せず、特に感染者数・死亡者数の多い東京圏(1都3県)の動向が離せない状況となっています。そこで、東京圏において新型コロナウィルス感染遺体の搬送・葬儀・火葬に取り組んできた、川田明氏と吉澤隆氏を講師に迎えて、マスコミに伝えられない現場の声を聞く機会を持つことができました。大都市圏では死亡者数が急増して、一時期は危機的な状況に陥った医療現場や遺体搬送、火葬の状況の一端について、葬送文化に携わる観点から拝聴しました。歴史的な災害の時代に、現場の現況を共有、記録していく重要性を確認する有意義な会となりました。

● 福田会長挨拶
● 講師自己紹介 川田明氏・吉澤隆氏
● 12月の武漢での原因不明の肺炎発症からこれまでの流れ

● 1~3月まで、緊急事態宣言前までの火葬場と搬送業務の現場の対応と混乱
未知のウィルスに手探りでの対応
感染防護のための物品の不足と調達
風評被害について
病院間での対応の格差
社員教育の徹底
感染の可否不明のご遺体

● 緊急事態宣言発令から4月の死亡者数の急増と現場の状況
俳優・志村けん氏の死から「家族が葬送に立ち会えない」波紋が広がる
現場と合っていない厚労省発表のガイドライン
受け入れは主に民間火葬場で(落合・戸田)
死亡者数が急増し、火葬待ちの緊迫した状況に
ニューヨークなど海外の状況から、さらに酷い状況への対応策を準備
風評被害の心配

● 死亡者数が落ち着いてきた5月~6月の状況
PCR検査数が増え、病院で治療法が見えてきた
医療従事者だけでなく葬送現場での疲弊と気の緩み

● 大規模災害を想定した大量遺体の搬送と火葬への備え
● 7月29日に厚労省から発表された感染遺体に関するガイドラインについて
現場との整合性がない問題点について
現場に携わる側からの提言の必要性
川上(遺体確認)から川下(火葬)まで情報共有の徹底を

● 濃厚接触者である遺族との打ち合わせは電話で対応
葬儀社、火葬場、僧侶の場合
● コロナによる葬儀の変化
● 葬送業務者の健康管理検査は自治体のサポートはなく自主管理の状況

以上

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